ホルベインの油絵具「DUO」(デュオ)の使い方を紹介!【使用歴3年】

ホルベインの水可溶性油絵具「DUO」(デュオ)について。

3年間使用した経験から解説していきます。

ホルベイン DUOについての解説

メーカーはホルベイン。日本企業で様々な画材を取り扱っています。
2008年に販売開始されたシリーズで、“もっと手軽に油絵具を使ってほしい”という想いのもと、開発されています。

他の油絵具との違いと特性

DUOは水に溶ける油絵具です。油と混ぜて使うこともできる、いわば「ハイブリッド油絵具」です。

(一般的な油絵具は揮発性の溶剤(画溶液)と混ぜて使ういます。)

DUOを使うメリット

油絵具独特の匂いが圧倒的に少ないです。
製作中と乾燥中少しは匂いがありますが、他の油絵具に比べると良い方です。

溶剤に敏感な人でも使える可能性があります。
溶剤を使わずに制作できるのでそういったものに敏感な方にも安心です。
知り合いの画家の方で、化学物質に敏感で油絵が描けなくなって困っていたところDUOなら大丈夫だったという話があります。

水に溶かすことでできるオリジナルの表現力があります。
水彩風の滲みや流れを生かした表現ができます。
私は下地は水彩絵具で表現できるような自由で伸び伸びとした色彩を作って、その上から油絵具の厚塗りで重厚さを出すといった使い方をしています。

DUOの使い方

描くとき

他の油絵具と混ぜてつかうこともできます。ただし、普通の油絵具が多くなると溶けなくなるので、30%までにとどめておきましょう。

普通の油絵具用の画溶液と混ぜることもできます。

描くときには、画溶液の代わりに水で溶かせるということ以外、基本的には他の油絵具と変わらないです。

私は最初はDUOを水で溶かして、塗り重ねる時にはDUO画溶液のペンチングオイルを使って描いています。
参考にDUOを使った制作過程の記事です。

筆の洗い方

基本的には他の油絵具と同じ方法で筆を洗います。

1.筆についている絵具を布などでよく拭き取ります。

2.DUOは水でも洗えますが、ブラシクリーナーを使う方が絵具の落ちがいいです。

3.石鹸で完全に洗い、水でよくすすいで乾燥させます。

色について

現在DUOは100色あります

基本のシリーズ⇒80色

白⇒3色
・パーマネントホワイト…適度な着色力と隠ぺい力。混色は自由。使い勝手がいい白。

・チタニウムホワイト…隠ぺい力が高く、下の色が透けにくい。ハイライト表現などに使う。

・セラミックホワイト…混色の美しさ、黄ばみの少なさ、安定性に優れている。価格が高め。

エリートシリーズ⇒17色
重金属を主成分とした顔料を使用、発色が特徴的な色彩群で、色にこだわる方向け。
お値段が基本シリーズより高いです。

DUOセット

まず何色を買おうかと迷われる方は、セットのご購入をおすすめします。
現在「12色セット」、「12色エリートセット」、「20色セット」が販売されています。

「12色セット」or「20色セット」から始めてみるのがいいと思います。

※色画像はイメージです。

20色セット以外のおすすめカラー

今までにほぼ全色購入した中で、20色セット以外の個人的なおすすめの色をご紹介します。
混色ではなかなか出しにくい色です。

コバルトターコイズブルー

ライラック

ラベンダー

コーラルレッド


※色画像はイメージです。

DUO画用液

他の画溶液と混ぜることもできますが、DUO用の画溶液というものが販売されているので、ご紹介します。界面活性剤が配合されているので、水と混ぜられるというのが特徴です。

従来の油絵具同様、DUOに画用液を混ぜることで、表現の幅を広げたり、画面を丈夫にしたりといった効果が得られます。

ペンチングオイル
ペンチングオイルとは役割の異なる画用液をあらかじめ調合した調合溶き油です。混合する手間が省け、平均的な性能を発揮します。絵具の粘土調節のためにも使用します。これ一つで完成まで描き上げられます。

リンシードオイル
リンシードオイルは主に、画面に光沢を出したい時に使います。

スタンド リンシードオイル
高粘度の蜂蜜上状で、乾燥後の黄変は少ないです。筆跡を残さない柔軟な塗膜ができます。下地から仕上げまで使えます。

クイック ドライング リキッド
DUOにまぜると透明度が増し、表面の乾燥が早くなります。
等量での混合で約二〇~三〇分で指に付かなくなります。
乾燥後も適度なつやを保ちます。
絵具との混合割合によっては混合時の状態が悪くなる場合があるため、混合比は等量程度を目安として使用します。

3年間使ってみての感想

油絵具の強烈な匂いが部屋にこもるのが苦手で、油絵を描きたいけど気乗りしないという時がありました。しかし、DUOに出会ってからはそういった辛さから解放され、今では快適な油絵ライフを送っています。
しかも、水彩風の表現も活かせるというのが魅力的で、色々な使い方を実験していく楽しみがあります。
これからも、ずっと使い続けたいと思います。

以上、参考になれば幸いです。

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