油絵キャンバスサイズと画布の違いを解説します

油絵のキャンバスについて一通りがわかる記事になっています。
キャンバスサイズだけ知りたいという方のために、まずはサイズ表を載せておきます。

油絵のキャンバスサイズ表

単位(mm)

キャンバスについて解説します

キャンバスとは“画布”のことです。画布を木枠に張ったものを“張りキャンバス”といいます。
油絵のキャンバスと言うと、すでに木枠に布が張ってある状態の張りキャンバスを思い浮かべる方が多いのではないかと思います。

画布には麻、綿、合成繊維を使ったものがあり、キャンバスの張り、収縮と弾力性、生地目の形に違いがあります。
生地に目止めの膠を塗り、その上から白色の地塗りを施します。

木枠は狂いやゆがみの少ない杉材が多く使われます。
画布をタックスというキャンバス用の釘で木枠へ張り留めます。

画布と木枠を別々に購入して自分で張ることもできます。
木枠のサイズに合わせてカットされている画布と、ロールキャンバスという一枚の大きな画布を好みの大きさにカットして使うものが売られています。

規格「F・P・M・S」と号数について

キャンバスのサイズを表すときに、「F・P・M・S」のアルファベット+数字(号数)が使われます。
数字が大きくなるにつれてサイズも大きくなります。

アルファベットの意味は、下の意味を表しています。
それぞれのモチーフを描くのに適した画面の縦横比とされています。

F…Figure(人物)

P…Paysage(風景)

M…Marine(海) 

S…Square(正方形)

ここで、Fは人物だから、人物を描くときにだけ使うのかというと、そうでもないです。
Fサイズで風景も、海も描きます。「F」は縦横比率のバランスが良い長方形なので使いやすい形です。
描きたいものに合わせて画面のサイズを選べばいいのですが、画材屋さんで売られている張りキャンバスは圧倒的に「F」が多いです。

そしてややこしいのが、同じアルファベットだからと言って縦横比率が同じではないということです。
同じF規格でも、号数によって違う縦横比になります。
F2号で描いたのと同じ絵をF4号の大きさで描こうと思ったときに、単純に2倍の大きさでもなければ比率も違いますので構図の調整が必要になってくるということです。

画布の種類

素材は麻・綿・合成繊維など

画布の中で最もスタンダードに使われている素材です。綿に比べて湿度による伸縮が少ない方です。

綿

麻より安価な画布で、麻よりも滑らかな画面が特徴です。吸水性が高くて湿度によって伸縮するため、
麻よりも下のランクに位置づけられます。

合成繊維

ナイロン、ポリエステルなどで作られたものを指します。
綿などと混紡された商品も多いです。綿のように湿度による伸縮がなく、丈夫なのが特徴です。

キャンバス生地の目

細目

画布の目が密で、滑らかな画面です。布地を出したくない場合や、細かい描写に向いています。

中目

一般的に販売されているスタンダードな目です。

荒目

折り目が大きく、布地の凹凸感を活かした作品や、ダイナミックな描き方に向いています。

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